
オメガは、スイスで1800年代に創業された老舗の時計ブランドです。「スピードマスター」や「シーマスター」などの定番モデルは、名前を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。実用性を重視した設計や、安定した精度、整ったデザインバランスなど、長く使える一本として選ばれる理由はいくつもあります。
この記事では、オメガの腕時計を日々取り扱っている販売員の視点から、ブランドとしての特徴や選ばれている理由、モデル選びの際に気をつけたい点などを紹介します。オメガを検討されている方が、自分に合った一本を見つけるための参考になれば幸いです。
腕時計ブランド「オメガ」とは?
オメガは、スイスの高級時計ブランドとして世界的に知られています。
1848年に創業して以来、精度や技術革新を追求し続け、現在では宇宙飛行・スポーツ・映画など、さまざまな分野でその名が登場する存在です。
多くのユーザーに親しまれており、主に以下のシリーズがございます。
- NASAの公式装備品として選ばれた「スピードマスター」
- ダイバーズウォッチの代表格である「シーマスター」
- 星座を意味し、随所に星モチーフがあしらわれたラグスポウォッチ「コンステレーション」
- 街や都会を意味し、シンプルなデザインと薄型のケースが特徴の「デ・ヴィル」
オメガの主な歴史
オメガは、150年以上にわたって時計業界をリードしてきたブランドです。創業当初の小さな工房から始まり、現在では世界的な地位を確立しています。その背景には、精度や耐久性に対するこだわりだけでなく、スポーツや宇宙開発といった分野との関わりもあります。

ここでは、オメガが歩んできた主な歴史を年表形式でご紹介します。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1848年 | ルイ・ブランがスイスのラ・ショー・ド・フォンに時計工房を開設。 |
| 1894年 | 「オメガ」と名付けられたムーブメントを開発し、ブランドの象徴となる。 |
| 1903年 | 社名を「オメガ(OMEGA)」に変更。技術革新と精度の高さで注目を集め始める。 |
| 1932年 | ロサンゼルス五輪で公式タイムキーパーを担当。 |
| 1948年 | 「シーマスター」発表。 |
| 1952年 | 「コンステレーション」登場。 |
| 1957年 | 「スピードマスター」「レイルマスター」「シーマスター300」同時リリース。 |
| 1965年 | NASAがスピードマスターを公式採用。 |
| 1969年 | アポロ11号の月面着陸でスピードマスターが使用される。 |
| 1982年 | コンステレーションの「マンハッタン」モデルが登場。4つの爪を備えたデザインが特徴に。 |
| 1993年 | 「シーマスター プロフェッショナル」が登場。後の映画007でも採用されるモデルに発展。 |
| 1999年 | 世界初の「コーアクシャル脱進機」搭載モデルを発売。 |
| 2013年 | 15,000ガウス以上の耐磁性能を持つムーブメントを発表(Cal.8508)。 |
| 2015年 | スイス連邦計量・認定局(METAS)のマスタークロノメーター認定制度を導入。 |
| 2017年 | 「トリロジー・コレクション」として 1957年の名作3モデルを忠実に復刻。 |
| 2019年 | 月面着陸50周年を記念した限定スピードマスターを発表。 |
| 2021年 | 新世代の「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ」を発表。コーアクシャル&マスタークロノメーター仕様へと刷新。 |
| 2022年 | 自社製キャリバー8900系の搭載が拡大され、主力ラインの標準機構に。オメガの各主要シリーズにおける耐磁性・精度の底上げが進む。またスウォッチとのコラボで「ムーンスウォッチ」シリーズを展開し、大きな話題に(スピードマスターをモチーフとしたポップなコレクション)。 |
| 2023年 | シーマスター誕生75周年記念コレクションを発表。統一感のあるブルーのグラデーションダイアルで、複数モデルを同時リリース。 |
| 2024年 | スピードマスターの新たなバリエーションとして「スーパーレーシング」や「アポロ17号記念モデル」などを発表。 |
| 現在 | マスタークロノメーター認定機を主軸に、復刻・限定・技術革新の三軸で展開中。 |
このように、オメガは各時代でさまざまな挑戦を重ねながら、独自の進化を遂げてきました。
技術革新に取り組む姿勢と、時代のニーズに応じたデザインの展開によって、現在に至るまで幅広いユーザーに支持され続けています。
歴史の一つひとつが、オメガというブランドの信頼や魅力の源となっているといえます。
販売員が語る!腕時計「オメガ」が選ばれる理由

店頭でオメガの時計をご案内していると、「どうしてオメガを選ぶ人が多いのか」といったご質問をいただくことがあります。価格帯やブランドの知名度だけでなく、選ばれている背景にはいくつかの共通点があります。
ここでは、実際にお客様とお話しする中で感じる「オメガが選ばれる理由」を3つの観点からご紹介します。
- 理由1.長い歴史に裏打ちされた信頼
- 理由2.技術力の高さと革新性
- 理由3.幅広いラインアップ
理由1.長い歴史に裏打ちされた信頼感

オメガは1848年にスイスで創業し、150年以上にわたり時計づくりを続けてきたブランドです。スピードマスターが人類初の月面着陸で使用されたことや、オリンピックの公式タイムキーパーを長年務めている実績は、ブランドに対する信頼感を支える大きな要素になっています。
初めて機械式時計をご検討される方のなかには、「長く使えるかどうか」「安心できるブランドかどうか」を気にされる方も少なくありません。そうした場面でも、オメガの名前を挙げると納得いただけることが多く、やはり積み重ねてきた歴史の重みは大きいと感じます。
理由2.技術力の高さと革新性
オメガの時計は、外観の美しさだけでなく、内部の構造にも大きな強みがあります。代表的なのが「コーアクシャル脱進機」です。摩耗が少なく、精度が長期間安定しやすい仕組みで、メンテナンスの頻度を抑えたい方にも適しています。

また、15,000ガウスという強い磁気にも耐えられる高い耐磁性能を持つモデルも登場しており、スマートフォンやパソコンなどが身の回りにある今の生活環境にも合っています。
こういった実用面での安心感も、オメガが選ばれている理由のひとつだと思います。
理由3.幅広いラインアップ
オメガは、スピードマスターやシーマスターのようなスポーツモデルから、コンステレーションやデ・ヴィルといった落ち着いたデザインのモデルまで、バリエーションが非常に豊富です。目的や好みに合わせて選べる点も、多くのお客様に支持されている理由のひとつです。
特に印象的なのは、長く使える時計を探している方が多いことです。オメガのデザインは流行に左右されにくく、細部の作りこみも丁寧なため、何十年と愛用されるケースも少なくありません。
販売員だからこそ知る!腕時計「オメガ」の選び方
オメガの時計はラインアップが豊富な分、「どのモデルを選べば良いか迷う」という声もよくいただきます。デザインや機能性だけでなく、使う目的や生活スタイルによっても、適した一本は変わってきます。

ここでは、普段の接客の中でよくご相談いただく内容をもとに、選び方のポイントやおすすめのモデルをご紹介します。
- 購入者がよく気にするポイント
- 多くの購入者が選ぶ定番モデル
- 実際の着け心地や使用感から見たおすすめモデル
- 使用シーン別のおすすめモデル
購入者がよく気にするポイント
オメガを選ぶ際に、多くのお客様が気にされるのが「デザイン」「サイズ感」「使い勝手」の3点です。たとえば、ケース径は40mm前後のものが主流ですが、手首が細めの方は38mm以下のモデルを希望されることもあります。
また、「普段から使いたいか」「仕事用にしたいか」といった使い方のイメージも選ぶ基準になります。特に初めて機械式時計を購入される方は、扱いやすさやメンテナンスの頻度なども気にされることが多く、そういった点ではコーアクシャル脱進機を備えたモデルが選ばれやすい傾向にあります。
多くの購入者が選ぶ定番モデル
定番として特に人気があるのは「スピードマスター プロフェッショナル(ムーンウォッチ)」と「シーマスター ダイバー300M」です。どちらもオメガを代表するシリーズで、ブランドを象徴するモデルとして高い支持を集めています。
スピードマスターはクロノグラフ搭載のスポーツウォッチでありながら、クラシックな雰囲気もあり、幅広い世代に人気です。シーマスター ダイバー300Mは、実用性とデザイン性のバランスが取れており、防水性や耐久性に優れながらも、スーツスタイルにもよく合います。
実際の着け心地や使用感から見たおすすめモデル
ご試着された際に「軽くて着けやすい」と好評なのが、シーマスター アクアテラやデ・ヴィルの一部モデルです。厚みを抑えたケースや柔らかめのブレスレット設計など、細かな部分に着け心地への配慮が感じられます。
また、コーアクシャル脱進機を搭載した自動巻きムーブメントは巻き上げがスムーズで、精度も安定しており、日々の使用でストレスを感じにくい点も魅力です。店頭で実際に触れていただくと、「見た目だけでなく使い勝手も良いですね」と言われることが多いです。
使用シーン別のおすすめモデル
ビジネスシーンで使いたいという方には、シンプルで視認性の高い「シーマスター アクアテラ」や「デ・ヴィル プレステージ」などがおすすめです。落ち着いた印象で、スーツにも自然に馴染みます。
一方、アウトドアやスポーツ用途では、「シーマスター ダイバー300M」や「シーマスター プラネットオーシャン」のように防水性能や視認性に優れたモデルが向いています。また、少し特別な場面やフォーマルなシーンには、「コンステレーション」のような上品なモデルを選ばれる方も多いです。
販売員が本音で語る!オメガの「ここがすごい」&「ここは注意」

オメガの腕時計を日々扱っている中で、「ここは本当にすごい」と感じる点が多くあります。
一方、ご購入前に知っておくと安心できるポイントも存在します。ここでは、販売の現場で実感する“リアルな声”として、オメガの長所と確認しておきたい点をそれぞれご紹介します。
- オメガのすごさ・誇れる点
- オメガの購入前に注意・確認すべきこと
オメガのすごさ・誇れる点
オメガの時計には、見えにくい部分にも妥協しないこだわりが詰まっています。
たとえば、独自の「コーアクシャル脱進機」は摩耗が少なく、安定した精度を長く保ちやすい構造です。これは日常使いのなかでストレスを感じにくいという点でも、多くのお客様から好評をいただいています。
また、耐磁性能の高さも特筆すべき点です。15,000ガウス以上の磁気に耐えられるモデルもあり、スマートフォンや電子機器が身近にある現代においては、実用性という意味でも安心感があります。こうした技術面の強さに加えて、手首へのフィット感や、ブレスレットの滑らかな動きなど、装着時の快適さもしっかり考えられていると感じます。

オメガは派手さでアピールするのではなく、日々の使いやすさや耐久性に重きを置いた“実直なものづくり”をしているブランドです。
長く付き合える時計を探している方には、特におすすめできます。
オメガの購入前に注意・確認すべきこと
オメガの時計は非常に完成度の高い一本ですが、いくつか事前に知っておいていただきたい特徴もあります。ひとつは、パワーリザーブ(最大巻上時の駆動時間)が約50時間程度であるという点です。
近年は70〜80時間以上のモデルも増えていますが、オメガでは「毎日使っていただくこと」を前提に設計されており、ふたつのゼンマイを組み込んだツインバレル方式を採用しつつも、あえてゼンマイに過度な負荷をかけない構造になっています。
これは、精度を安定させるための設計思想であり、“長く、確実に使い続ける”という価値を重視している結果だといえます。
また、デザイン面についても「ベーシックな印象」というご感想をいただくことがあります。たしかに、パッと見た時に強い個性を主張するデザインは少ないかもしれません。
その一方、飽きのこないバランスの取れた外観は、どのようなシーンにも馴染みやすく、長年愛用されているお客様も多くいらっしゃいます。オーバーホールをしながら、30年以上同じモデルを使い続けているという話も珍しくありません。
まとめ
オメガの腕時計は、歴史あるブランドとしての信頼感と、日常使いを意識した実用性の高さがしっかりと両立されています。目立ちすぎないデザインでありながら、内部には高度な技術が詰め込まれており、「使うほどに良さがわかる時計」だと感じます。
シリーズごとの個性も豊かで、初めての一本として選ばれる方から、買い足しや買い替えで検討される方まで、幅広いニーズに応えてくれるブランドです。
この記事でご紹介した内容が、オメガの時計を検討されている方にとって、一本を選ぶうえでのヒントになれば幸いです。
ご不明点や実際の着け心地などが気になる場合は、ぜひ店頭でお試しください。
本記事の登場スタッフ

熊谷将邦(くまや まさくに)
小林時計店 小倉本店 店長
高校卒業後、前職はアパレル業界に従事し、20歳のころに雑誌で見たブライトリング クロノマット44に惚れ込んで時計に興味を持つ。2020年9月に小林時計店に入社、2022年12月に小倉本店 店長に就任。現在時計業界歴5年目。愛用している時計ブランドはカルティエ、ノルケイン、ピアジェ等。